暑いフィリピンの避暑地として、バギオとタガイタイがあります。友人からバギオは町の規模や道路が狭い割に人や車が多くて大変だったという話を聞いていて、タガイタイの方が評価が高い印象がありました。一方でバギオにしてもタガイタイにしても、バスで行くと現地での移動手段がトライシクルやジプニー、あるいはスモールバスのように選択肢も時間的にも限られる(現地にはタクシーがない)ので、行ってみたい一方で時間的な制約から行くのを躊躇っていました。しかしバイクを買ったので、かなり機動力と自由度が上がったのでバイクでタガイタイへ一人旅してみました。
ちなみにタガイタイへの行き方としてバスが一般的だと思いますが、実はGrab Taxiなどでも行くことができます。実際に調べてみるとマジで行けるやんけ・・・という結果に。
僕のフィリピン人の友人が試してみたそうですが、確かにタガイタイに着いたのですが、タガイタイではGrab Taxiが使えないので、結局はバスで帰ったそうです。お金はあるけど時間がない人は、Grab Taxiも選択肢の一つとして考慮してもいいかもしれませんね。
僕のバイクの排気量は400ccないので、SLEXなどの高速道路を使うことができません。マカティから下道でタガイタイまで行きましたが、片道2時間半くらいで着きました。ただラスピニャスとダスマリニャスがジープニー渋滞したので、ちょっと大変でした。写真がなくて申し訳ないですが、次回までには補完しておこうと思います。
シラン(slilang)くらいから植生なども変化して涼しくなってくる上に道も空いてくるので、かなり快適にツーリングすることができます。
タガイタイの雨季は6~11月と言われていますが、12月も雨がとても多いです。実際に2回バイクで行きましたが、どちらも雨に降られました。しかし不思議なことにタガイタイを少しでも降りると一気に晴れます。タール湖まで降りてみましたが、少し降りただけで晴れ間が見えて、いつものフィリピン!って感じな気候になりました。タガイタイは長袖がないと寒いくらいで、レインコートを着てて温かいので助かったくらいの感覚ですが、少し降りると「暑い!」となるので、簡単に脱げる長袖が必要です。
タガイタイからナグスブ方面に行くとすぐに雨が止みました。
タガイタイからタール湖の方へ降りるツーリングに楽しい道を降りると、すぐに晴れ間が除いて雨が止みました。
こうやって自分の気分気ままに移動できるのは、本当にバイク買って良かったと思います。
タガイタイは生憎の雨。きれいな景色はあまり楽しめませんでしたが、旅の醍醐味の一つは現地の食べ物ですよね。ということで、一人でいろいろと食べ歩き(バイクで移動でしたが)してみました。友人や同僚の事前調査から、マストな食べ物は以下の通り。
タガイタイのスターバックスは人がいっぱいで、しかもスターバックスなんて別にマカティにも腐るほどあるわけですから、タガイタイに来てスターバックスに行くなんてド素人です・・・という全方向に敵を作るスタイルですが、実際に景色がいいのはスターバックスに限らないですし、タガイタイまで来てスターバックスに行く必要性はないのは確かです。ということで、友人や同僚のおすすめはBag of Beansでした。Bag of Beansはタガイタイにいくつか支店があって、個人的にはツインピークスのお店ですが、移動手段がないとなかなかアクセスが難しいと思います。
バスなど移動手段が限られる中で、たぶん景色が良くてアクセスが簡単なのはAthena支店だと思います。
Athena支店の写真しか取ってないという失態・・・。生憎の雨で全然きれいな写真が取れませんでしたが、こんな感じのテラス席でゆっくりとご飯やコーヒーを楽しめます。ちょっと歩いて下までいくとパノラマが眼前に広がりますが、雨だったのと寒いのとでスマホを取り出すのも億劫になってました。
Bag of Beansでお昼ご飯にシーフードパスタとブルーベリーベイクドチーズケーキを頼みました。パスタは普通のスパゲティかフェトチーネか、ソースはトマトベースかクリームベースかを選択できて、フェトチーネにクリームベースを頼みましたが、マカティでも類まれなレベルのクオリティでした。
このシーフードパスタが本当においしい上に、景色も最高でサービスも良くて、もう一度タガイタイに行きたいレベルです。・・・タガイタイまで来てスターバックスに行くのが何とかって言っといて、何でシーフードパスタ食べてんだよって聞くのは野暮ってものです(笑)
Bag of Beansではブルーベリーベイクドチーズケーキを試せという同僚のおすすめでしたが、パスタのクオリティからハードルが上がってしまったので、個人的には「ちょっと甘すぎるかな」という感想に落ち着いてしまいました。ただコーヒーとの相性は抜群ですので、試す価値はあると思います。
ちなみに再確認しておきますが、おっさんの一人旅です(笑)と言っても、世界中を旅行してきた身からしたら、恥なんて持ってても何の得もないので、早々に捨ててしまった方がいいです。
タガイタイに来たらブラロを食べろというくらい、タガイタイの名物の一つですが、どこのレストランへ行っても3人前からという量+それなりの値段(場合によっては1,000ペソ超え)なので、一人旅ではなかなかレストランで食べるのは大変です。ということで、ローカルなMahogany Beef Marketへ行きました。ここの2階はカレンダリアがひしめき合っていて、どこでもブラロを食べることができます。
ちょっと二階に上がる道が分かりづらいのですが、適当な人にBulalohanと聞けば親切に教えてくれます。
こんな感じで、カレンダリアがいっぱいあって、どこでもブラロを食べることができます。
店員さんに”Isang tao po. Mayroon ka bang solo Bulalo?”と聞いたところ、どこも”wala”と答えられたので、たぶん一人前のブラロはここでもないとは思います。しかし心配することなかれ、残しても持って帰ることができます。仮に残しちゃったとしても、ご飯とセットでも400ペソという良心価格。幹線道路沿いのブラロが1,000ペソくらいすることを考えれば全然オッケーですし、こっちのブラロの方が全然おいしいです。
ごろごろとお肉と野菜が入って、しかも甘くない、塩辛くない、絶妙なバランスで日本人の舌も満足のクオリティです。このブラロで2~3人前で、ご飯を付けてもらって400ペソでした。ただ衛生面を心配する人はちょっと厳しいかもしれないです。僕はカレンダリアでも平気で行くタイプの人間ですし、バングラディシュでの経験を思えば全然問題ないレベルです。
タガイタイに来たらブラロ!なんてド素人で、タガイタイの名物にはもう一つ「タウィリス(Tawilis)」という魚があります。すぐ下のタール湖に住む、世界で唯一の淡水イワシのことで、タガイタイの名物の一つとなっています。下のタール湖まで行ってカレンダリアを覗きましたが、タガイタイの方がよく食べられている印象がありました。
マカティに帰る日の朝だったので、適当なTapsilohanに行ってタプシログとCrispy Fried Tawilisを頼みました。正直、Mahogany Marketのカレンダリアにも揚げたTawilisも売ってたので、そこで食べれば安いはずなんですが、さすがにブラロだけでいっぱいいっぱいでしたし、違うお店も試してみる価値もあるはずです。
ということでMer-Ben Tapsiloganへ行きました。
タガイタイまで来てタプシログを食べる意味があるのかと聞かれれば、やっぱり牛肉の産地なので、ほら、ね、あれですよ。マニラで食べるタプシログと遜色はなかったです(笑)
風が強くて寒い朝に温かいブラロのスープが無料だったのは地味に嬉しかったです。
タウィリスはサックサクで頭から尻尾まで食べられ、身もホロホロで、イワシ科のように魚のうまみはしっかり有りながら、それでいて臭みもなくて食べやすい、というかシンプルにうまいの一言に尽きます。なんなら個人的にはブラロよりも全然好きです。さすがブラロに隠れた名物なだけあって、全然試す価値ありです。。
一応、タウィリスは絶滅危惧種に指定されているので、将来的には食べられなくなる可能性はあります。それでもこの周辺に住む人たちのStape foodであることは間違いはないので、どうにか共存できる未来を模索して欲しいところです。
タガイタイにバイクで一人旅してみましたが、満足度はとても高かったです。バスでタガイタイに行くと移動手段は限られてしまいますが、僕の行ったお店の範囲であればトライシクルで一日回って200ペソから400ペソくらいだとは思います。一人でも全然楽しめるので、特に一人旅に臆する男子諸君!僕の一人旅の経験から何か勇気が得られればと思います。
なお頼まれてたブコパイを買い忘れて同僚と友人に怒られたのはまた別の話です。