フィリピンでバイクを購入した。

フィリピンに移住して運転免許証を取得したら、やっぱり欲しくなるのがバイクと自動車。ただマカティに住んでいる限り正直バイクや自動車の必要性を感じません。MRTやバスで十分ですし、徒歩圏内にスーパーマーケットやレストランなど必要なものはあるので、いちいちエンジンをかけて乗って駐車してというプロセスが面倒なわけです。

現実的な話をすれば、まず駐車場代が高いです。僕はコンドミニアムに住んでいますが、コンドミニアムの駐車場が月に5,000ペソ。バイクのために毎月5,000ペソを捻出するのは聊か不合理に思えます。しかも買い物に行けば駐車場代が別途必要になります。自動車にすればいいのかもしれませんが、朝夕の渋滞を見ると自動車の中で数時間過ごす覚悟が必要になるのが目に見えています。ということで自動車の選択肢を削り、やっぱりバイクの購入を検討しました。

結果としてバイクを購入しましたが、移動の自由度が格段にあがって、生活の充実度が高くなって大満足です。

バイクの購入のプロセスを少しまとめておきたいと思います。

どこで何を買うか

フィリピンでバイクを買う選択肢として、ディーラーで買う・バイク専門店で買う・ローカルのショップで買う・Facebookで買うというのが考えられます。Facebookは個人売買なので中古のバイクを手頃な値段で買えるのが魅力的ですが、一方で書類の不備、水没した車体かもしれない、ニコイチの可能性など、バイクや書類に詳しい人と一緒に買わないとリスクが高いです。ローカル・ショップも水没車を平気で売っているので、よほど信頼のできるお店でない限り、一見さんとしてバイクを購入するのはリスクが高いと思います。バイク専門店で一番安心できるのはMotortradeだと思います。新車と中古車を扱っていて、アフターサービスもありますし、国内に支店がたくさんあるので、何かあった時には頼りになるでしょう。しかし中古車はやはり故障のリスクが高いので、僕はディーラーで新車を購入しました。

購入の流れ

僕は9月下旬にヤマハのディーラーに行ってNmaxの現車を見て、ヤマハのディーラーのお姉さんとFacebookで友達になって、メッセージのやり取りをして値段交渉まで進めました。販売価格は162,924ペソ、2024年12月のレートで444,104円です。日本円にするとグッと高級なバイク感が出ますが、現地採用なので給料はフィリピン・ペソで支払われるので、ちょっと感覚がマヒしてしまっています。この価格から結果的に14万ペソまで値引いてもらい、エンジン・オイルの交換3回、ブレーキオイルの交換2回、LTOの登録が3年分、ヘルメット(ペコペコの安いもの)を無料でつけてもらいました。

まず残念ながら外国人はローンを組んだりできないので現金一括払いになります。10月上旬に現金を持っていきました。家から近いディーラーとは言え、ちょっとドキドキしながら持っていきました。基本的にクレジットカードとMaya/Gcash生活をしているので、これだけの現金を持ち歩いたのは初めてでした。

支払いを済ませたらLTOポータルのスクリーンショットを共有してバイクの登録を進めつつ、操作などの説明を受けて「はい、乗って帰ってね!」です。

え?もう乗って帰れるの?ナンバープレートないよ?な状況ですが、一応ナンバープレートが無くても一週間くらいはセールスインボイスで乗れるそうです。「じゃあ一週間経ったらどうしたらいいの?」って聞いたら「警察を見たら逃げろ」って言われました(笑)現地人も無免許で乗っている人はたくさんいて、検問所の前にバイクを止めて検問が終わるのを待っている光景を見ますが、あんな感じで避けろとのことでした。いやいや、いやいやいや(笑)

しかもガソリンが少ししか入っていないので、近くのガソリンスタンドで入れて帰ってね!とのこと。いきなりハードル高すぎないっすか?ということで、ガソリンスタンドに行って”fill it up please”と言っても通じなかったので、”full tank please”と言ったらオッケーオッケーという感じで給油してくれました。

ということで、喧々諤々としながらコンドミニアムの駐車場まで運転して帰りました。

ちょうど一か月後くらいにLTOからバイクの登録が完了したぜメール(LTOポータルに登録してあるアドレス)が届いて、ディーラーのお姉さんにメッセージしたら、テンポラリーナンバープレートを上げるから取りに来てということでディーラーに行きました。ディーラーに着いてお姉さんに「テンポラリーナンバーある?」って聞くと「オッケー」と言ってプラスチックのナンバープレートに登録ナンバーを書き込んでくれました。

ちなみにナンバープレートを留めるボルトはくれないので、自分でどっかで買わないといけません。これで一応はどこに行っても、警察に止められても問題なくなりました。それから15日後に「Sir, your namber plate is ready」とメッセージが来て、無事に金属製のナンバープレートをゲットしました。

それから5日後に自賠責保険の書類をもらって全て完了です。正直、バイクを買う前は「マニラで運転とか狂気の沙汰だろ・・・」と思っていたのですが、実際に乗ってみると便利すぎて乗りまくってます。一度道に迷ってバクララン・マーケットに入っちゃった時は、あまりの混雑具合に「ここでバイクを投げ捨てて帰りたい!」と思うくらいの経験はありましたが、取られてもいいような安いスマホにWazaを入れてから、めちゃくちゃ快適にいろいろなところに行けてます。友人に勧められて「ちょっと怪しくね?」と思ったのですが、ユーザー同士がリアルタイムの道路状況などをシェアしてくれますし、Google Mapsよりも便利なので、もしバイクや自動車をフィリピンで購入するなら、インストールがマストなアプリだと思います。

ということで

購入から登録済の正式ナンバープレートをもらうまで、僕は実質的に1か月13日を要しました。昔の話を聞くと3か月以上もかかったとか聞きますから、フィリピンの行政サービスもかなり改善されているように思います。なかなかカオスな交通状況ですが、慣れると意外に走れるものです。

それではいいバイクライフを!

この記事を書いた人
2024年3月にフィリピンに移住しました。毎日がチャレンジですが、そこそこ幸せに生きてます。メガネ属性に弱い。