フィリピンに利回りのいい金融商品はない?BPI Preferredと移住資金の運用を考える

少し前にフィリピンで高金利の銀行預金がどうのこうっていう、どうみても詐欺っぽい広告などがありましたが、てっきり見なくなりました。そもそもフィリピンの銀行の金利は良いとはお世辞にも言えません。確かに日本よりかはマシ程度で、実際には利回りなんて有って無いようなものです。BPIを一例にあげましょう。

BPIの普通預金の金利

そもそもBPIの普通口座にもたくさんあって全てを上げるのは無意味に近い行為ですが、一番金利のいいMaxi-saverでも年利0.125%です。しかし条件として毎月200万ペソを口座にキープしておかないといけません。200万ペソを預けて年利0.125%なんて全く好条件なんて言えないですよね。なおUSDの口座の金利でも0.1%ですし、そもそも外国人はUSDの口座を開くことができません。

こうなると株式投資とかが視野に入ってきますが、やっぱりそれなりのリスクは伴うわけです。

リスクを少しでも回避しつつ移住資金を補う2つの案があります。

1. BPIの個人向け国債

BPIではRetail Treasury Bondsを扱っていて、利回りも4.875%と悪くない感じですが償還日が2027年3月となっています。ただ利息は3か月毎に支払われるので、短期で使う予定がなくて、移住のための資金を定期的に得るためにはいいかもしれませんね。

2. BPI Preferredという選択

一定額以上をBPIに預けると優良顧客として扱われ、さまざまな優遇を受けるサービスがあります。一応は100万ペソの預金がボーダーラインのように言われています。一応はホームページから申し込めるようになっていますが、僕の場合はBPIの支店長から直接連絡があって、なんかすごい部屋に通されて「これからも宜しく頼んます」って挨拶されました。僕は現地採用の会社からの給料で年間それくらいは全然貯まる感じなので、一体全体どれくらい銀行に預けたとかの検証ができませんでした。

支店長とはメールのやり取りを行います(マネージャーズチェックもメールで用意の依頼などができたりする)が、たまに「こんな商品どう?」ってメールが届きます。日本の官公庁の開示請求後に示される「のり弁」で申し訳ないのですが、こんな感じで投資商品を勧めてくれます。

これは運用コストと税引き後の利回りが4.8%で、運用期間は約1~2か月で更新するかしないかは満期に選択する、さらに元金保証という感じの金融商品の紹介のメールです。これは優良顧客にしか配布されないもので、BPIに行って「これ僕にも提供してくれませんか?」と言っても案内されないものです。

株式のようにキャピタルゲインを追うことができませんが、移住資金が定期的に入ると考えれば悪くないかもしれません。しかも個人向け国債のように償還日が数年先ということもないので、最悪の場合にはすぐに現金化できるメリットがあります。

というわけで

日本からフィリピン株をおススメしない理由は、適用される税金の高さもそうですが、実際に移住してしまえば移住資金の運用方法として株式以外にも選択肢が広がるからなんですね。確かに優良顧客になるには条件が不透明ですが、移住資金の運用は個人向け国債だけでも十分な気がしませんか?もちろん投資に絶対なんてありませんから、よくよく吟味して、自分の判断で行うことが原則だと言うことをお忘れなく。

この記事を書いた人
2024年3月にフィリピンに移住しました。毎日がチャレンジですが、そこそこ幸せに生きてます。メガネ属性に弱い。